社会人になってからも、何らかの理由で家出をしたいと考えるケースはあります。
親の束縛が激しいいわゆる毒親である場合などは、特に家出を考えたくなるものです。
しかし、家出は子どもがするものというイメージもあるので、大人がすべきではないとあと一歩が踏み出せない人もいるでしょう。
確かにそのようなイメージもありますが、大人が家出をして、新たな場所で自分らしい人生を歩むという選択肢も大いにありなのです。
そこで今回は、大人が家出する理由や大人が家出する前に準備すべきことと注意点、家出後の仕事について解説していきます。
家出＝子どもがするものではない
家出は子どもがするものだというイメージを持つ人は少なくありません。
確かに子どもの家出に関する話題を目にすることは多いですが、大人は家出をしないというわけではないのです。
警視庁が発表している「令和4年における行方不明者の状況」によると、全行方不明者のうち約8割が20代以上の大人という結果になっています。
「いい大人が家出をしたいのはおかしいのかもしれない」と悩む人もいると考えられますが、この結果からも大人の家出はかなり件数が多いとわかります。
つまり、大人でも家出をする人はたくさんいるので、家出をしたいと思うのはおかしいことではありません。
もちろん、家出をしないのが理想的ですが、あなた自身の心身の健康を維持するための必要であれば躊躇うことはないと言えます。
大人が家出する理由とは？
大人の家出にも様々な理由があります。
続いては、大人が家出する理由にはどのような点が挙げられるのかみていきましょう。
家族とけんかしてひどく傷ついた
大人になってからも家族とけんかすることはあります。
喧嘩する中で自分だとどうにもできない部分を指摘されてしまうこと、悪気はないのにあたかも悪意があるような言い方をされてしまうこともあるでしょう。
けんか中でただでさえイライラしているため、火に油を注ぐような状況になってしまいます。
また、けんか中のちょっとした一言で心に大きな傷を負うことにもなりかねません。
夫婦や親子でのけんかは、お互いの本音をぶつけるための機会なのでけんかをしてはいけないとは言えないでしょう。
すぐに仲良くなれれば、けんかをして本音をぶつけ合うメリットは大きいです。
しかし仲直りせずに放置すると、イライラ感が心の中でくすぶり、一緒にいること自体苦痛に感じてしまう場合もあります。
けんかが原因の家出は短期的なものが多いですが、けんかばかりだと計画的に家出を実行する可能性もゼロではありません。
義両親との同居がつらい
結婚して配偶者の親と同居している場合、その生活がつらいと感じ、家出を決意するケースもあります。
義両親との同居は、価値観がそもそも違います。
他人と共同生活をすることになるので、その空気感に堪えられずに家を飛び出してしまうといったパターンも考えられるでしょう。
嫁と姑の間で家事や育児の価値観にズレがあり、ちょっとした理由で大きな亀裂になってしまう可能性もあります。
義両親との同居に関する不満は長期的に蓄積されていくものなので、計画的な家出を実行するといったパターンも大いに考えられます。
仕事をしていた方が楽しい
家族や友人、自分自身のプライベートなどをすべて犠牲にするいわゆる仕事人間タイプの人は、仕事にのめりこみ過ぎて家出に至るパターンがあります。
このようなケースでは仕事に支障をきたさないようにするため、住まいなどの対策をしっかりと講じているケースが多いです。
職場に問い合わせると安否確認はできますが、押しかけ訪問などを家族がするのは逆効果です。
仕事と家庭の両立ができるような環境作りを構築することで、解決できる可能性が高いパターンだと言えるでしょう。
配偶者以外に好きな人ができた
職場などで配偶者以外に好きな人ができたことをきっかけに家出し、駆け落ちするといったケースも見られます。
このようなケースだと、本人が帰宅したいと考えることがほぼないので、家出が長期化しやすいです。
家出の理由が明らかに浮気である場合は、所在調査にとどまらず慰謝料の請求も視野に入れて家族が行動する可能性が高いです。
大人の家出にはこのような理由が挙げられます。
この他にも介護疲れや事件・事故に巻き込まれた可能性などが考えられるので、理由を特定するのは簡単ではありません。
家出する大人に共通する特徴はある？
大人が家出する理由は様々ですが、共通する特徴はあると考えられています。
続いては、どのような共通点があるのかみていきましょう。
家出する大人に共通する特徴には、以下のような点が挙げられます。
このような人は、ストレスを溜め込んでしまい、「どうしようもないから全部やり直したい」と考えてしまうことがあります。
その結果、すべてを捨ててしまおうという気持ちになってしまうのです。
「令和4年における行方不明者の状況」の結果を見てみると、家出の理由は疾病関係や家族関係、事業・職業関係が多くなっています。
近年は精神疾患を患っている人も多いので、「メンタル疾患などを家族に理解してもらえなくてつらいから家出をしてしまおう」と考えるケースも増えています。
周りの人に相談できる環境があれば抱え込まずに済みますが、自分ではなく他人を優先してしまう人や完璧主義な人などはなかなか相談できないまま時間が過ぎてしまうものです。
そのため、ストレスや我慢の限界を迎え、突発的な家出につながってしまうといったパターンもあります。
大人が家出する前に準備すべきこと
大人の家出は、長期的に家を空けるケースもあります。
前述したような理由で家出を考える場合、すぐに帰ってくる気はないでしょう。
長期的な家出をする場合、ある程度準備をすることがポイントになります。
生活できる場所を確保する
家出をすると困るのが生活スペースです。
アウトドアが好きな人なら車を車中泊仕様にしているケースもありますが、そうでないケースの方が圧倒的に多いでしょう。
短期的な家出であれば、親せきや友達の家、ホテル、ネットカフェ、ゲストハウス、マンスリーマンションなどを利用できます。
長期的な家出をする場合は、賃貸物件を借りたり寮付きの仕事を探したりするなどの方法が現実的です。
お金に余裕がない場合や頼れる親せき・友人などがいない場合は、家出した人を匿っているシェルターを利用するといった方法もあります。
転職先を探しておく
家出だけではなく仕事も変えてしまいたいと考える人も多いでしょう。
家出をすると一定期間住所不定になってしまうため、家も仕事も見つかりにくくなってしまいます。
それでは生活に支障が出てしまう可能性もあるので、家出前に転職先を探しておくのがおすすめです。
転職先で悩んでいる場合は、転職によって達成したい目標を設定すると希望に合う仕事がみつかりやすくなります。
正社員にこだわらないのであれば、寮費無料の派遣会社で仕事を探すという方法もあります。
寮を完備している職場で働くことができれば、住まい探しの手間を省けるためです。
まとまったお金がなくても住まいを手に入れられるだけではなく、貯金がしやすくなるので次のステップに進むための準備期間としても最適です。
寮といっても普通のワンルームのきれいなアパートなので、住み心地も最高ですし、プライバシーも守られます。
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家族に手紙を残しておく
家出する時は、すべてを投げ出してしまうと警察沙汰になってしまうことが考えられます。
警察沙汰になることを防ぐためには、家出は自分の意思なので事件性がないこと、誰かが関与していないこと、自殺の意思はないことなどを記した手紙を残しておきましょう。
いつかは帰ってきたいと思っていることや失踪する日時と名前も書いておいてください。
これらを記した手紙が残っていれば、警察に捜索願を出しても積極的な捜査は行われません。
大人が家出する前に準備すべきことには、このような点が挙げられます。
これから家出をしたいと考えているのであれば、少なくともこの3点は忘れないようにしておきましょう。
捜索や保護が行われる可能性が高いパターンも把握しておこう
大人の家出は置手紙があると「自分の意思で出ていった」とみなされ、積極的な操作は行われません。
しかし、捜索や保護が行われる可能性が高いパターンもあります。
続いては、どのような場合に捜索や保護が行われやすくなるのか解説していきます。
自殺を計画している様子がある
家出する前に「もう死にたい」など希死念慮がある様子が見受けられたり、パソコンの検索履歴に「練炭」など自殺に関するキーワードがあったりする場合は、自殺の兆候があるとみなされます。
このようなケースでは警察へ届け出するだけではなく、探偵に捜索を依頼される可能性も高いです。
探偵の捜索も行われれば、あなたの居場所は見つかりやすくなります。
借金トラブルを抱えている
ローンの支払いが火の車状態になっていたり、保証人になって多額の借金を抱えたりしていると、金銭トラブルが原因で家出したとみなされます。
このようなケースでも自殺をしてしまうのではないかという不安が生じます。
家出した本人の借金に関して家族が保証人になっていれば、家族が減殺義務を負うことになってしまうので、何とかしたいと考えるものです。
家族全員でトラブルを解決しようという姿勢があれば、帰宅したいと思える人もいるでしょう。
このようなケースでは、家出からの自殺という流れが考えられます。
精神疾患を患っている場合などは希死念慮があるパターンも珍しくないので、「いつか帰ってくるだろう」と楽観的な姿勢で待てない家族も多いでしょう。
そのため、このような不安を家族が少しでも感じる状況にある場合は、捜索や保護が行われる可能性が高いです。
家出する際の注意点はある？
大人が家出する際、いくつか注意すべき点もあります。
最後に、どのような注意点があるのかいくつかピックアップしてご紹介します。
無断退職をしない
家出後は寮費無料の派遣会社で見つけた仕事を始めるなど仕事が決まっていれば一安心です。
しかし、家出前に勤めていた会社を無断退職するのは避けましょう。
なぜなら、無断退職した会社から損害賠償を請求される可能性があるためです。
雇用の定めがない場合は2週間前に退職の意思を伝えることができれば問題ありません。
一方、有期雇用の場合はやむを得ない理由がなければ一方的に契約解除できません。
労働者側の一方的な過失で退職すると、会社からの損害賠償請求に対応する必要があります。
身分証は必ず所持しておく
身分証は、家出をする際にも忘れずに持っていきましょう。
身分証を持っていないと仕事探しや家探しに時間がかかってしまう可能性が高いです。
派遣の仕事であれば身分証なしでも働けるケースもありますが、必要な派遣会社の方が多いのでどのような仕事をするにしても忘れてはいけないと言えるでしょう。
特に最近は、派遣切りで仕事を失った人が犯罪を起こした事例などもあるので、身元確認を慎重に行う派遣会社の増加傾向にあります。
家賃や借金などを滞納しない
家賃や借金などを滞納すると、金融ブラックになってしまいます。
金融ブラックは、融資の信用を失っている状態を指します。
家賃や借金などを滞納した場合はもちろんですが、債務整理などで借金を整理した場合にも金融ブラックになるので注意が必要です。
そのような状態になってしまうと、各種ローンの使用ができなくなったり、クレジットカードの新規発行ができなくなったりします。
また、賃貸物件に入居しづらくなってしまう場合やスマホの分割払いが契約できなくなってしまう場合などもあるため、影響はかなり大きいと言えるでしょう。
家出を考えているのであれば、さらに自分の首を絞めるようなことはしないようにしましょう。
どこかでつまずくと、せっかくの家出計画もうまくいかなくなる可能性が高まります。
大人が家出する理由は様々ですが、本当に最終手段といったケースも見られます。
すべて捨てて1から人生をやり直したいのであれば、家族や職場との縁を切る覚悟を持って家出するでしょう。
そのような時は住まい探しに苦労することも珍しくないので、家出して新たな人生を歩みたいのであれば寮費無料の派遣会社で仕事を探すのがおすすめです。
無料の寮で生活をしながらお金を貯めていけば、新たな第一歩も踏み出しやすくなるためです。
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