失業保険

コロナ禍における失業保険のもらい方や求職活動実績の特例

失業した女性

感染が広がり続ける新型コロナウイルスによって会社が倒産の危機に陥り退職を決意する方も多いですよね。。

ここではコロナ禍において退職した方が知っておくべき失業保険について詳しく説明していきます。

コロナによって恩恵が加わった失業保険の魅力ともらい方について知ることができ、今後の生活に大きく役立っていくはずです。

また、コロナ禍では求職活動実績が緩和されている例もありますので、ぜひご覧ください。

失業保険・失業手当とは?

コロナ禍で注目を集めることとなった失業保険とはそもそも何のか知らない方も多いことでしょう。

失業保険とは正式には雇用保険という名称の制度で、労働者の生活および雇用の安定と就職の促進のための制度となっています。

分かりやすく説明すると、働く人が失業した場合に手当がもらえるということです。

この失業保険で得られる手当というのは失業手当又は基本手当と呼ばれています。
再就職するまでの支援として受け取れる失業手当を活用して、コロナ禍によって失業してしまった…、離職しなければならなくなった…といった問題の支えになることでしょう。

失業保険の対象者について

失業したからといって誰もが皆もらえる訳ではないのが失業保険における重要ポイントです。

その対象者は以下の3つの要件が必要になります。

①雇用保険に加入していること

雇用保険というのは基本的には働く人が加入を希望しなくても、事業主は加入させなければいけない義務があります。

ただし、農林水産業、個人経営、常時5人未満で働く会社は任意加入となるので、雇用保険に加入していないこともあります。

自身がきちんと保険に加入しているかどうかは、勤務先から「雇用保険被保険者証」や「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書」などを受け取ることで分かるようになっています。

保険の対象者として条件を満たしているが加入していなかった場合は、企業に相談するか、それでも応じない場合はハローワークに相談してみることで加入可能です。

②雇用保険の加入期間が、退職する以前の2年間で120日以上加入していたこと

失業する理由というのは人それぞれだと思います。

自身の都合で辞めた自己都合の場合と、会社が倒産することで退職せざるを得なくなった会社都合があり、コロナ禍においては後者の会社都合で辞めることになった人も多いことでしょう。

会社都合で離職するという方は、保険加入期間における期間がさらに緩和されるようになっているのです。

この場合は雇用保険の加入期間が退職以前の1年間で通算して90日以上であるという条件に変化します。

「通算」90日なので加入期間に間があっても構いませんし、加入期間が短くても受け取れることから対象者は多くなることでしょう。

また、自己都合による退職の場合でも正当な理由がある場合は、前述の会社都合で退職する方と同じ条件になります。

正当な理由とは、体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退などがあります。
他にも父や母の死亡、疾病、負傷といった家庭の事情で離職を余儀なくされた場合でも条件の緩和が適用されます。

③求職活動実績があること

失業手当を受け取るには就職しようと努力した様子が実績として見られることも必要です。

給付を認めてもらうためには求職活動実績が必要で、この実績は求人への応募やハローワークが行う就職相談や職業紹介のサービスを受けること、個別相談が可能な企業説明会への参加などがあります。

積極的に求職活動をして実績を作らなければなりません。

コロナ禍で最も簡単な方法はインターネット上の求人に応募することです。

なにしろほとんどの企業はWEB面接に対応していますので、外出することなく就職活動が行えます。

求職活動実績の作り方についてはこちらの記事をご覧ください。

www.hakenlist.com

コロナ禍で失業手当はいくらもらえるの?

気になる失業手当の金額ですが、これは人によって違いがあるので説明していきます。

失業手当は基本手当日額という1日当たりにもらえる金額を確かめる計算ベースがあります。

基本手当日額の算出方法は【①賃金日額 × ②給付率】です。

上記計算ベース①の賃金日額というのは、退職前6ヶ月の賃金の合計金額を÷180で割った金額です。

ここで、雇用保険加入期間が10年、月給30万円で会社都合により退社した30歳Aさんという例を用いて計算してみましょう。

まず、Aさんの賃金日額は月給30万円×6ヶ月÷180=10,000円という賃金日額になります。

ただしこの賃金日額は年齢区分によって金額に上限が設けられているのです。

29歳以下ならば13,630円、30~44歳ならば15,140円、45~59歳ならば16,600円、60~64歳は15,890円といったように上限が付き、この賃金日額と上限金額は給付率に大きく関係してきます。

30~44歳では賃金日額が2,500~5,010円であると給付率は80%になり、5,010~12,330円では80%~50%、12,330~15,140円は50%の給付率となります。

しかし、賃金日額の上限である15,140円を超えると給付率の適用はなくなり、一定額の基本手当日額となります。

15,140円である人の場合は30~44歳の基本手当日額の上限である7,570円が給付されることになります。

ちなみにAさんの場合は5,010~12,330円の区分に当てはまり給付率は80%~50%が適用され、結果として【基本手当日額:10,000円×80%~50%=8,000~5,000円】で一日当たり5,000~8,000円の給付が見込めるというわけです。

そしてこの失業手当というのは雇用保険に加入していた期間によって給付可能日数が異なります。

誰もが何ヶ月ももらえるわけではないので注意しましょう。

10年以上の保険に加入したAさんの場合は210日間給付されることになります。

先ほど出した【基本手当日額5,000~8,000円×210日間=168~105万円】でAさんは210日間合計で168~105万円の失業手当を受けられることになるのです。

※年齢区分による基本手当日額の違い上限額は以下の厚生労働省が発信した情報を参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000602232.pdf

※離職理由と雇用保険の加入期間における基本手当日額給付期間の違いは以下のハローワークが発信している情報を参考にしてください。
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/help/question05.html

失業手当のもらい方

失業手当を受けるためには手続きが必要となり、雇用保険に加入していた方は勤務先から渡された雇用保険被保険者証を持ってハローワークに出向きます。

ハローワークは自分の住所を管轄する場所です。

手続き時には、

・個人番号確認書類
・身元確認書類
・写真
・印鑑
・本人名義の預金通帳かキャッシュカード

これらが必要になり、最初の手続きを介した後ハローワークの受給説明会に行ったり、失業認定日にハローワーク出向いたりして失業手当を受け取ることができます。

注目!コロナの影響で変わった失業保険

ここらかはコロナによって少し変わった失業保険の実態についてご紹介していきます。
様々なメリットが追加されているので、失業者となってしまった方はぜひともこの機に失業手当を受けるようにしてみましょう。

①特例延長給付

特例延長給付というのはコロナの万円によって内容変更されたことの一つになります。

これは失業手当の給付日数が60日延長される特例になっており、2020年6月12日以降に失業手当をもらい終え、それとともに積極的に求職活動を行っている方が対象者になります。

ただし上記は会社都合で辞めた特定受給資格者の方、自己都合正当な理由をもって自己都合で辞めた特定理由離職者の方に限りますの注意してください。

また、以下の3つにいずれかに当てはまる方も給付期間の延長が受けられます。

・令和2年4月7日以前(緊急事態宣言前)に離職した人(離職理由は問わない)
・令和2年4月8日~5月25日に離職した人(特定受給資格者、特定理由離職者のみ)
・令和2年5月26日以降に、新型コロナウイルス感染症の影響により離職を余儀なくされた人(特定受給資格者、特定理由離職者のみ)

これらに当てはまる方も延長の対象者になります。

②求職活動実績の一部を緩和

失業してしまった方は失業手当を受けるために、求職活動実績を作らなければなりません。

しかしながらコロナ禍となった今、採用や求人募集を控えている企業は多く、面接に出向くことがなかなかできません。

こんな問題を解決するために政府は求職活動実績を、緊急事態宣言の間に、失業認定の期間が1日でも含まれる人は実績を必須としないことを掲げています。

上記の期間に当てはまる人はコロナ禍で求職活動ができず、求職活動実績を作らなくても給付を受けられる可能性が高くなります。

ちなみにハローワーク渋谷では以下のように新型コロナウイルスの緊急事態宣言によって求職活動ができなかった場合も特例が認められています。

失業認定書

具体的には、失業認定書の3欄のイの「求職活動をしなかった」に○をつけて

「新型コロナウイルス感染症の感染を懸念し、求職活動が行えなかった」

と記載すれば求職活動実績がなくても失業保険が給付されます。

この措置が適用できるかどうかは各ハローワークに問い合わせてみましょう。

また、先ほどもご紹介したように、

インターネットから求人に応募するだけでも求職活動実績と見なされます。

特に大手の求人サイトは仕事が充実していますので、何らか応募したくなる企業があるはずです。

登録するだけではなく、必ず気にいった求人に応募してください。

そこまでやってはじめて失業認定書に記載できます。

③失業認定手続きにおける受理は郵送で可能に

感染拡大を見せ続けるコロナを防止策として、この度必要書類を郵送することで失業認定が決定されるようにもなりました。

これまではハローワークにて失業保険の受給手続きや必要書類を持参しなければいけませんでしたが、郵送受理が可能になることでハローワークに出向く回数を減らすことができるようになったのです。

郵送時には下記の書類を送る必要があります。

・雇用保険受給資格者証
・失業認定申告書
・本人宛返信用封筒
・不足書類(最初の手続きにて提出書類で不足が見つかった方のみ)

これらの書類を郵送して手続きを進めることで自らが感染することを少しは防ぐことにつながります。

ただし失業手当を受給するための最初に行う手続きは、ハローワークに足を運んで手続きしなければいけません。

コロナ禍で他にも利用しておきたい制度について

コロナ禍による失業手当だけでは正直不安という方も多いはず。

もしくはここまで見てきて失業保険の対象者ではなかったと知ったら大きな問題抱えることになります。

最後はそのような方のために、利用しておきたい様々な制度をお伝えしていきます。

①求職者支援制度

求職者支援制度というのは失業保険を受給できなかった人が利用できる制度です。

内容は求職者支援訓練または公共職業訓練によるスキルアップを目指す制度になっており、これを通じて早期の就職を目指すことができます。

上記2つの訓練はどちらも原則無料で受講可能です。

訓練期間中だけではなく訓練終了後もハローワークが積極的に就職支援を行ってくれるので、離職中の不安は軽減されるでしょう。

そして一定要件を満たせば訓練期間中月10万円の職業訓練受講給付金が支給されるのでぜひ積極的に活用してみるのをおすすめします。

②未払賃金の立替払制度

こちらは企業の倒産によって給料が支払われずに退職者となってしまった方に重要となる制度です。

払われなかった給料により滞ってしまった支払いの一部を立て替えてくれるようになっています。

ただし、こちらは条件があります。
働いていた本人は以下の条件を満たさなければなりません。

・未払賃金の合計が2万円以上である
・会社が倒産する6ヶ月前から倒産後1年半の間に退職した人
・倒産後2年以内に立替払いを請求すること、

上記3つを満たす他、会社の使用者も

・倒産したこと
・1年以上事業活動を行っていたことと

こちら2つを満たさなければこの制度は適用されません。

ただ、未払賃金の立替払制度は先行き不安な状態の救い手となることでしょう。

大きな安心感をもたらすわけではありませんが利用できるようであれば積極的に活用して、辛い状況を乗り切っていきましょう。

まとめ

ご紹介してきたように失業保険は、失業によって受けた大きな打撃を支えるための一手となっています。

利用するために条件が複数あり、給付される金額や受け取れる日数に関しては個人によって異なります。

ここでご紹介してきた内容をよく理解しておくほか、申し込みを受け付けているハローワークに相談することをおすすめします。

そしてコロナの影響によって失業保険は変わってきています。

様々なメリットが加わっており、以前よりも利用できるハードルが下がったのでぜひこの機に申請してみましょう。

プラスしてその他制度もあるので、再就職を目指すためには1つでも多くの制度を活用してこの先の不安を取り除いていくことが大事になります。

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